はやく俺のこと好きになってよ、先輩。


「・・・いつも、聞いてたの?」


そう聞く私は怪訝な顔をしていたと思う。


「昼休みは大体あそこで寝てるんで、聞くつもりなくても勝手に聞こえてきちゃうんですよ。で、先輩全然OKしないじゃないですか。いつも好きな人いるからって言ってるけど、彼氏になる気配もないし、本当に好きな人いるのかなーって」


目の前の整った顔はニヤリと口角を上げた。



・・・最悪だ。


いつもってことは、ほとんどの告白の現場をこの子に知られていることになる。


あー、ちょっとめんどくさいな・・・


ていうか、誰?この子。


2年生だろうけど、見たことあるかな?


「君、だれ?」

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