はやく俺のこと好きになってよ、先輩。


「・・・・・・。あーすいません。名乗ってなかったですね。一ノ瀬遥斗って言います」


いちのせ、はると


名前は聞いたことある。


確か去年、1年生にイケメンの子がいるって騒がれてたけど、この子のことかな。


「一ノ瀬くんね。あのさ、一ノ瀬くんには関係ないよね?」


正直、この子がイケメンだろうが、なんだろうが私にはどうでもよかった。


後輩だからなのか、少しなめられている気もして強気に返してしまった。


「まあ、そうすね。でも、あれだけ聞いてたらさすがに気になって仕方ないんですよねー。聞きたくもない告白を毎度聞かされるこっちの身にもなってくださいよ」


え、なんなのこの子。


勝手に聞いてたのはそっちじゃない。


あー、本当にめんどくさいな・・・

< 4 / 183 >

この作品をシェア

pagetop