はやく俺のこと好きになってよ、先輩。


次の日の昼休み。


お弁当を食べ終わり、仁乃や近くの席の子たちとお喋りしていた。


「明華ちゃーん!」


廊下側の方から呼ばれて、顔をそちらへ向けると、教室の入り口に一ノ瀬くんが立っていた。


「おおー、一ノ瀬くんだっ」

「明華ちゃんいいなー」

「いってらっしゃーい」


なんて、仁乃やまわりの友達が囃し立てる。


その言葉に見送られて、一ノ瀬くんの元へ向かった。


「あすか先輩、ちょっといいすか」


「うん。また屋上行こっか」



屋上は、なんだかんだ人がいない。


私も一ノ瀬くんと出会う前まで、告白以外で来たことがなかったくらい。

告白専用スポットなんじゃないかと思ってた。

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