はやく俺のこと好きになってよ、先輩。
「おおー!」やら「キャーッ」やらすごく盛り上がっている様だけど、判定係のところまで急いで走った。
マイクを持った判定係にお題の紙を渡すと、係の人はそれを読み上げた。
「お題は、学校一のイケメン!連れて来られたのは・・・、一ノ瀬遥斗くん!間違いない!合格!!」
その判定を聞き、すぐにゴールまで走った。
ハァ、ハァ・・・終わった・・・
1位の所に座ろうと足を進める。
その途中で、掴んでいた手の主が立ち止まって、必然的にクイッと後ろに引かれた。
「ハァ、・・・あすか先輩」
お、おお、・・・すっかり忘れていた。
「あ・・・ごめん、一ノ瀬くん。ついて来てくれてありがとう、助かった。急に走って疲れたよね、座ろうか」