どんな君も、全部好きだから。
先輩の気持ち
りぃちゃんや青山くん、そして夏海くんに失礼な態度をとってしまった私は、どうすればいいのかわからないまま残りの時間を過ごした。
休み時間のたびに夏海くんが私に話しかけようとしている雰囲気を感じたので、お手洗いに行ったりして何かと教室にしないようにしていた。
こんなにあからさまに夏海くんを避けてしまったら、ますます顔を合わせづらくなってしまうよ。
でも、自分でもどうすることもできないほど身体が勝手に動いてしまっていた。
放課後はいちばん夏海くんに話しかけられやすいかもと思ったので、授業が終わった後は急いで教室を出た。
何となく足が向いたのは図書室だった。
本でも読んで落ち着こうかな・・・。
何冊か棚からピックアップして席に座ろうと身体を方向転換したとき。
向かいから歩いてくる人の姿を見て思わず足が止まってしまう。
「お疲れ様」
その人、宮田先輩は私に気づくといつものように爽やかな笑顔で挨拶をしてくれた。
私はペコリと会釈をした。
「この前早坂さんがおすすめしてくれた本、他にも借りようかなと思って」
「そうなんですね。気に入ってもらえたら嬉しいです」
「今日は当番の日じゃないよね?」
「あ、はい。たまにはゆっくり本読もうかなと思って」
先輩がいつも通りだったので、私も特に意識することなく当たり障りのない返答をした。
休み時間のたびに夏海くんが私に話しかけようとしている雰囲気を感じたので、お手洗いに行ったりして何かと教室にしないようにしていた。
こんなにあからさまに夏海くんを避けてしまったら、ますます顔を合わせづらくなってしまうよ。
でも、自分でもどうすることもできないほど身体が勝手に動いてしまっていた。
放課後はいちばん夏海くんに話しかけられやすいかもと思ったので、授業が終わった後は急いで教室を出た。
何となく足が向いたのは図書室だった。
本でも読んで落ち着こうかな・・・。
何冊か棚からピックアップして席に座ろうと身体を方向転換したとき。
向かいから歩いてくる人の姿を見て思わず足が止まってしまう。
「お疲れ様」
その人、宮田先輩は私に気づくといつものように爽やかな笑顔で挨拶をしてくれた。
私はペコリと会釈をした。
「この前早坂さんがおすすめしてくれた本、他にも借りようかなと思って」
「そうなんですね。気に入ってもらえたら嬉しいです」
「今日は当番の日じゃないよね?」
「あ、はい。たまにはゆっくり本読もうかなと思って」
先輩がいつも通りだったので、私も特に意識することなく当たり障りのない返答をした。