どんな君も、全部好きだから。

芽生えた決意

水曜日。今日も昨日に引き続き寝不足だった。

昨日の先輩とのやり取りが頭から離れなかったのもある。

でも何よりも、今日の図書委員の当番のことを考えると頭が冴えて眠れなかった。

昨日は夏海くんとどんな顔して話せばいいのかわからないと思って避けまくってしまったわけだけど。

翌日さっそく夏海くんと二人きりにならざるを得ない状況がきてしまったんだ。


昨日りぃちゃんから

『先輩の気にかかってること、けんちゃんに話してみてもいいと思いますよ?』

とメッセージが来た。

こんなドロドロした気持ち、本当に話してもいいのかな?

自分でもまだまとめられていないこの気持ちを夏海くんに見せるのは・・・とても怖い。


いつも委員会の時間はそれほど雑談をしないから、今日も黙々とそれぞれ作業をしている。

でも、もし昨日のことを聞かれたらどう答えたらいいんだろう。

ずっと夏海くんのことを意識していて、なんだか全身がピリピリとしていた。
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