どんな君も、全部好きだから。
そして午後のLHRの時間。

今年度の前期の委員会と係決めがスタートした。

まずは学級委員から。

クラスの代表的な役割だからやっぱり大変そうだし、積極的になりたい人はめったにいない。

結局女子はジャンケンになったけど、私は運良く回避できた。

女子の学級委員に決まったのは岡井美佳(オカイ ミカ)さん。

岡井さんはショックでうなだれていたけど、ハキハキしてて頼りになる雰囲気の人だから、きっと大丈夫なんじゃないかなと思う。

一年生のときも同じクラスだったけど、球技大会や文化祭のときに自然とみんなを引っ張ってくれていたのを覚えている。


ここからは学級委員の進行で委員会決めが進む。

男子の学級委員は、青山くんだった。

男子もジャンケンで決まったのかな?


「じゃあこれから決めていくので、やりたいところで挙手してくださーい。かぶった場合はジャンケンね」


岡井さんの良く通る声が教室中に響き渡る中、委員決めがスタートした。

青山くんもしっかりサポートしながら進めていって、順調に決定していく。

この二人の学級委員、すごく頼りになるなぁ。


「じゃあ次は図書委員やりたい人~」


岡井さんの言葉を待ってましたとばかりに、私はすかさず挙手をした。


「一人は早坂さんで決定ね。他にやりたい人いないですかー?」


あっさり決定して、私はほっと胸をなでおろす。
< 11 / 246 >

この作品をシェア

pagetop