どんな君も、全部好きだから。
◇ Episode 5
教室でも話したい
気づけばもうすぐ六月に入ろうとしていた。
少し前まで朝晩はまだ涼しかったのに、いつのまにか朝から夏の日差しが降り注ぐ季節になっていた。
「あれっ、早坂さん?」
「え!誰かわかんなかった!」
「髪おろしてるのかわいい~!」
朝教室に入るなり、普段あまり話したことのないクラスメイトの女子たちが私の髪型に反応してくれる。
私はとてつもなく恥ずかしくて、小さな声で「ありがとう・・・」と呟くことしかできなかった。
夏海くんの隣に堂々と立てるような自分になりたい。そのために頑張りたい。
そう決意をしたものの何をすればいいのかわからなくて。
とりあえず苦手なことに挑戦していくことにした。
今まで『私なんて』と思って避けていた部分にも目を逸らさないで。
そうしていつか自分に自信がもてたらいいと思った。
内面はなかなかすぐには変えられないから、まずは外見から。
学校には低めの位置で一つに結っている髪型でしか来たことがなかったけど、今日は髪をおろしてみた。
前髪も伸びてきていたので、思い切っていつもより少し短めに切ってみた。
なんだか視界が開けたように感じて、それだけで気持ちが上向きになる。
「優依ちゃんおはよう!髪おろしてるの見るの久しぶり~」
瑞希ちゃんが目をキラキラさせながら私の席に近づいてくる。
「学校で髪おろしたの初めてじゃない?どういう心境の変化?!」
楓ちゃんも興味津々という感じで問いかけてくる。
照れくさくて何と答えたらいいのか言葉に詰まった私は、「後で話すね」としか言えなかった。
少し前まで朝晩はまだ涼しかったのに、いつのまにか朝から夏の日差しが降り注ぐ季節になっていた。
「あれっ、早坂さん?」
「え!誰かわかんなかった!」
「髪おろしてるのかわいい~!」
朝教室に入るなり、普段あまり話したことのないクラスメイトの女子たちが私の髪型に反応してくれる。
私はとてつもなく恥ずかしくて、小さな声で「ありがとう・・・」と呟くことしかできなかった。
夏海くんの隣に堂々と立てるような自分になりたい。そのために頑張りたい。
そう決意をしたものの何をすればいいのかわからなくて。
とりあえず苦手なことに挑戦していくことにした。
今まで『私なんて』と思って避けていた部分にも目を逸らさないで。
そうしていつか自分に自信がもてたらいいと思った。
内面はなかなかすぐには変えられないから、まずは外見から。
学校には低めの位置で一つに結っている髪型でしか来たことがなかったけど、今日は髪をおろしてみた。
前髪も伸びてきていたので、思い切っていつもより少し短めに切ってみた。
なんだか視界が開けたように感じて、それだけで気持ちが上向きになる。
「優依ちゃんおはよう!髪おろしてるの見るの久しぶり~」
瑞希ちゃんが目をキラキラさせながら私の席に近づいてくる。
「学校で髪おろしたの初めてじゃない?どういう心境の変化?!」
楓ちゃんも興味津々という感じで問いかけてくる。
照れくさくて何と答えたらいいのか言葉に詰まった私は、「後で話すね」としか言えなかった。