どんな君も、全部好きだから。
「でもお昼とか夏海くんと食べてくれてもいいんだよ?」

「そうそう、私たちに気遣わなくてもいいからね」

「ありがとう・・・でも私、二人と一緒にいたいの。来年は一緒のクラスになれるかわかんないし」


きっとあっというまに三年生になって、あっというまに卒業して。

毎日会えて他愛ない話をしていたことを恋しく思う日々が来るかもしれない。


夏海くんのことも二人のことも大事で、それはどちらの方がなんて比べられるものじゃなくて。

だから好きな人たちと一緒にいる時間はそれぞれ大切にしたい。


「いい意味で変わらないね優依は」

「ほんと和む~。夏海くんも癒されてるんだろうなぁ」

「ていうかクラス離れてもお昼一緒に食べようよ」

「そうだね、お昼の時間だけは夏海くんに譲りたくないかも」


二人の会話を聞きながらクスクス笑っている私を見て、二人も笑顔になった。

は~、できれば来年も同じクラスになれますように。

夏海くんとも・・・一緒だったらいいな。

って、まだ一学期も終わってないのに今からそんな心配してても仕方ないよね。
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