どんな君も、全部好きだから。
夏海くんの誕生日
「優依、息して?ゆっくり深呼吸。はい」
「ス―――ハ――――」
「よしオッケ」
「ぜっ、ぜんぜんおっけーじゃないよ・・・ううっ・・・どうしよう・・・」
呼吸も忘れるほど酷く緊張している私が今いる場所は、なんと夏海くんのお家の玄関扉の前。
いま私がここにいるのは、今日がとても大事な日だから。
7月27日。今日は夏海くんのお誕生日だ。
夏休みに入ったら夏海くんのお誕生日がくるというのは以前から聞いていた。
当日会えたら嬉しいなと思っていたけど・・・まさか自宅に招待されるなんて想像もしていなかった。
「心配しなくて大丈夫だって。優依はいつも通りで全然オッケー」
なかなか一歩を踏み出そうとしない私に、夏海くんが優しい言葉をかけてくれる。
で、でも、好きな人のご家族と顔を合わせるなんてあまりにも一大イベントすぎて、緊張するなっていうのは無理だよ・・・。
「ほら、おいで」
夏海くんは私の手を引っ張りながら玄関扉を開けた。
「ス―――ハ――――」
「よしオッケ」
「ぜっ、ぜんぜんおっけーじゃないよ・・・ううっ・・・どうしよう・・・」
呼吸も忘れるほど酷く緊張している私が今いる場所は、なんと夏海くんのお家の玄関扉の前。
いま私がここにいるのは、今日がとても大事な日だから。
7月27日。今日は夏海くんのお誕生日だ。
夏休みに入ったら夏海くんのお誕生日がくるというのは以前から聞いていた。
当日会えたら嬉しいなと思っていたけど・・・まさか自宅に招待されるなんて想像もしていなかった。
「心配しなくて大丈夫だって。優依はいつも通りで全然オッケー」
なかなか一歩を踏み出そうとしない私に、夏海くんが優しい言葉をかけてくれる。
で、でも、好きな人のご家族と顔を合わせるなんてあまりにも一大イベントすぎて、緊張するなっていうのは無理だよ・・・。
「ほら、おいで」
夏海くんは私の手を引っ張りながら玄関扉を開けた。