どんな君も、全部好きだから。
ううう・・・もう覚悟を決めよう・・・！


「お、おじゃまします」


緊張のあまり裏返った声で挨拶しながら中に入ると、パタパタという複数の足音が聞こえてきた。


「おっかえりー！めちゃめちゃ待ってた！」

「ひゃー！ほんとに女の子連れてきた・・・！」


入るなり、目を爛々とさせた女性二人にすごい勢いで話しかけられて私はタジタジとしてしまう。


「さっそくうるせぇな・・・。コイツら姉貴。双子なんだ」


夏海くんが顔をしかめながら紹介してくれたお姉さんたちは、夏海くんの血縁者であることに納得の綺麗な人たちだった。


背中の真ん中ぐらいまで伸びたストレートの髪をおろしているのが、長女の美桜(ミオ)さん。

長さはわからないけど、後ろで髪をラフにまとめているのが、次女の美羽(ミウ)さん。

二人とも大学二年生だと夏海くんが教えてくれた。

双子なだけあって似てはいるけど瓜二つっていう感じではないから、二卵性なのかもしれない。
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