どんな君も、全部好きだから。
* * * *


「ではこれで委員会を終わります。今日決めた当番で、来週から委員の活動が始まるのでよろしくお願いします」


委員会終了後、夏海くんは違うクラスの男の子と話しながら教室に帰っていた。

私は二人から少し離れたところを一人で歩いている。

委員の活動はクラスごとにすることになったので、私と夏海くんは一緒に仕事をするんだけど・・・。

夏海くん、休んでるあいだに勝手に決まった委員だけど大丈夫かな?

そもそも・・・やってくれる気はあるのかな・・・。

今日は委員会に来てくれたけど、これから半年間も一緒に活動するんだから、やっぱりどれくらいやる気があるのかは知っておきたいというか・・・。


教室に戻ってきたらもうすでに誰の荷物も残ってなくて、私と夏海くんが最後のようだった。

先に教室に入っていた夏海くんをチラっと見ながら、さっき考えていたことを聞いてみようかどうしようか迷ってしまう。

でも、今日夏海くんに委員会のことを伝えないで結局後悔したから、やっぱり気になることは聞いておいた方が良い気がする。

よしっ。


「な、夏海くん」


私は勇気を振り絞って夏海くんの名前を呼んだ。

スクールバッグに荷物を詰めていた夏海くんの動きがピタッと止まって、ゆっくりと私の方に視線が向けられる。
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