どんな君も、全部好きだから。
「と、隣のクラスだし、私も会いに行くからね」


賢斗くんが拗ね始めたように感じたので、私は慌ててそう言葉を挟んだ。

私だって会いたいもん。


「ほんと？じゃ、これからお昼一緒に食べよ」

「お、お昼は・・・楓ちゃんと瑞希ちゃんと一緒に食べようって言ってるから・・・ごめんなさい」

「・・・・・・学校くる意味マジで見いだせねぇ・・・・・・」



その後、二時間目開始のチャイムが鳴ってもなかなか私の机から離れようとしない賢斗くんは、彩香ちゃんに追い出されてしまった。

まだ初日なのに、こんな状態で大丈夫かな賢斗くん・・・。




「大丈夫なわけねぇじゃん」


その日の下校中、私の家の方面へ歩きながら、賢斗くんが拗ねた声色でそう言った。


「クラス離れたし、一緒にお昼食べてくんねーし・・・俺ばっかり寂しがってるし」


ううう・・・これは完全に拗ねてしまってる・・・。
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