どんな君も、全部好きだから。
夏海くんの嫉妬
中間テストも無事に終わり、部活や委員会が再開した5月半ば。
今日は夏海くんと委員のお仕事をしていた。
「俺、今回のテストめっちゃ手ごたえあるかも」
本を棚に戻しながら夏海くんが言った。
「本当?すごいね」
「早坂に教えてもらったから、そのあと自分でもめっちゃ頑張った」
私が勉強教えたのは一日だけだったけど、それからも頑張ってくれたんだ。
自分のしたことが良い結果につながるのはすごく嬉しい。
「テストの結果良かったら、ほめてね」
夏海くんはニッと笑って、おどけた感じで言った。
「ほ、ほめるだなんて、私はそんな立場じゃないっていうか、おこがましいというか・・・」
「早坂にほめてもらえたら次も頑張れそーなんだけど」
えぇぇぇ・・・そんなふうに言われたら断れなくなっちゃうよ・・・。
「じ、じゃあ・・・私なんかでよければ・・・」
「やった」
ふっと笑った夏海くんが本当に嬉しそうで、私はなんだか照れくさくなって下を向いた。
「俺あっち片づけてくるわ」
そう言って離れていく夏海くんの後ろ姿から、なぜか目が離せない。
私の中で夏海くんの存在が大きくなっているのは間違いないけど、これが恋なのかどうか・・・まだわからないでいる。
夏海くんのことを『人として好き』だと思ってるのは確か。
好きだと言われたのも、優しく接してもらっているのも、本当に嬉しい。
だけどもし、夏海くんじゃない他の男の子にも優しくされたら、私はどんなふうに思うんだろうか。
仮にこれが恋だとして、優しくされたから好きになるって・・・単純すぎない?
恋ってそんな単純なものなの?
今日は夏海くんと委員のお仕事をしていた。
「俺、今回のテストめっちゃ手ごたえあるかも」
本を棚に戻しながら夏海くんが言った。
「本当?すごいね」
「早坂に教えてもらったから、そのあと自分でもめっちゃ頑張った」
私が勉強教えたのは一日だけだったけど、それからも頑張ってくれたんだ。
自分のしたことが良い結果につながるのはすごく嬉しい。
「テストの結果良かったら、ほめてね」
夏海くんはニッと笑って、おどけた感じで言った。
「ほ、ほめるだなんて、私はそんな立場じゃないっていうか、おこがましいというか・・・」
「早坂にほめてもらえたら次も頑張れそーなんだけど」
えぇぇぇ・・・そんなふうに言われたら断れなくなっちゃうよ・・・。
「じ、じゃあ・・・私なんかでよければ・・・」
「やった」
ふっと笑った夏海くんが本当に嬉しそうで、私はなんだか照れくさくなって下を向いた。
「俺あっち片づけてくるわ」
そう言って離れていく夏海くんの後ろ姿から、なぜか目が離せない。
私の中で夏海くんの存在が大きくなっているのは間違いないけど、これが恋なのかどうか・・・まだわからないでいる。
夏海くんのことを『人として好き』だと思ってるのは確か。
好きだと言われたのも、優しく接してもらっているのも、本当に嬉しい。
だけどもし、夏海くんじゃない他の男の子にも優しくされたら、私はどんなふうに思うんだろうか。
仮にこれが恋だとして、優しくされたから好きになるって・・・単純すぎない?
恋ってそんな単純なものなの?