私の人生を変えてくれた人 3 前編
「俺のせいで…………岩本は…………」
「それは………違うと思いますよ………」
「でも………俺が怒鳴ったりしなければ…………」
「………………逆だと思いますよ」
「逆…?」
「目を覚ました時にはもう…………あの高熱だったと思います
その高熱で…………何も考えられなくて………とりあえず下山先生を自分から離そうとしたんじゃないですか?
下山先生を怒らせるようなことを言って」
「……………どうして……そんなことを………」
「知られたくなかったんでしょう………
体が熱くて………怠いことを……」
「なぜ…?」
「岩本の過呼吸の原因から考えて………病院が嫌いなはずです
だから行きたくない
知られたら………連れていかれると思ったからじゃないですか…?」
「確かに………あの高熱で病院に連れていかない訳がないですよね………」
「はい……
だから下山先生を遠ざけようとした
異変を感じとられないようにするために」