麻衣ロード、そのイカレた軌跡➍/赤き牙への狂おしき刃
その8
夏美
「まず、現役を引退した立場の代表は、最も現役に近いOGが望ましいと思うのよ。これから先、南玉連合では、年の功よりもリアルな感覚が優先されるんじゃない?」
甲斐先輩は穏やかだが、強い口調で話し始めた
...
「夕方のテント設営の諸々にしても、あなたたち現場の最先端に立っている者とは、正直、目の前で起きたことへの向き合い方が違ってきてる。私や土佐原さんから見れば、先ほどの揉め事も、まあまあそんなに目くじら立てなくてもとなってしまうのよ。どうしても、うん、やっぱりね…」
私を含め、みんな頭を縦に振って頷いてる…
「でも、あなた達からしたら、そうじゃないでしょ?もっと、緊迫してるんでしょ?あなた達を取り巻く諸情勢だって、日々激しく変化してるでしょうし。それ、私たちも感じてはいるわ。でもね…、理屈じゃなくて、”捉え方”の世代ギャップはそう簡単には埋められないのよ」
まさにおっしゃる通りだよなあ…
「だから今回、前執行部の達美と夏美いずれかが、OG代表として任にあたって欲しいの。その上で、私たちは今後、一歩引いた立場で幹部会には立ち合うもりよ。目も光らせる、引き続きね…」
甲斐先輩がここまで話すと、まず荒子が拍手した
そして、間髪入れず、他の全員もそれに続いて大きく拍手したわ
うん…、さすが、どんなときも、南玉を陰日向と支えてくれた凄腕の先輩方だ
一同、文句はないというとこよ
しかしだ…
こうなると、OGの”代表”って、私か達美のどちらかってことになるのよね…
うーん、参ったなあ…
夏美
「まず、現役を引退した立場の代表は、最も現役に近いOGが望ましいと思うのよ。これから先、南玉連合では、年の功よりもリアルな感覚が優先されるんじゃない?」
甲斐先輩は穏やかだが、強い口調で話し始めた
...
「夕方のテント設営の諸々にしても、あなたたち現場の最先端に立っている者とは、正直、目の前で起きたことへの向き合い方が違ってきてる。私や土佐原さんから見れば、先ほどの揉め事も、まあまあそんなに目くじら立てなくてもとなってしまうのよ。どうしても、うん、やっぱりね…」
私を含め、みんな頭を縦に振って頷いてる…
「でも、あなた達からしたら、そうじゃないでしょ?もっと、緊迫してるんでしょ?あなた達を取り巻く諸情勢だって、日々激しく変化してるでしょうし。それ、私たちも感じてはいるわ。でもね…、理屈じゃなくて、”捉え方”の世代ギャップはそう簡単には埋められないのよ」
まさにおっしゃる通りだよなあ…
「だから今回、前執行部の達美と夏美いずれかが、OG代表として任にあたって欲しいの。その上で、私たちは今後、一歩引いた立場で幹部会には立ち合うもりよ。目も光らせる、引き続きね…」
甲斐先輩がここまで話すと、まず荒子が拍手した
そして、間髪入れず、他の全員もそれに続いて大きく拍手したわ
うん…、さすが、どんなときも、南玉を陰日向と支えてくれた凄腕の先輩方だ
一同、文句はないというとこよ
しかしだ…
こうなると、OGの”代表”って、私か達美のどちらかってことになるのよね…
うーん、参ったなあ…