魔法のいらないシンデレラ 3
第十五章 酔っ払った小雪
7月に入ったある日のナーサリー。
15時にすみれを瑠璃に引き渡した後、誰もいなくなった部屋で、小雪は鼻歌交じりに片付けをしていた。
すると、誰かが入り口をコンコンとノックして、小雪は振り返る。
「稜さん!お疲れ様です」
「お疲れ。もう今日は終わり?」
「はい。報告書を入力したら終わりです」
山下は、そっか、と言って小雪に近付くと、クリアファイルを差し出した。
「これ、この間のミーティングの議事録と連絡事項。メールで送られて来たんだけど、君は社員じゃないから見られないでしょ?俺が毎回届ける事になったんだ」
「そうなんですね、ありがとうございます」
受け取った小雪は、綴じられた書類に目を通してみる。
あの時話し合った事が、分かりやすくまとめられていた。
「君の意見も、大きく取り上げられてる。とても貴重だったよ」
「ほんとですか?あんな感じで良かったのかな…」
「うん。俺も、なるほどなーって納得しながら聞いてたよ。凄く参考になった」
「それなら良かったです!会議って、私初めてでしたけど、いやー、なんだか凄かったです。あんな胸キュンな展開になるなんて…」
ははっと山下は、苦笑いする。
15時にすみれを瑠璃に引き渡した後、誰もいなくなった部屋で、小雪は鼻歌交じりに片付けをしていた。
すると、誰かが入り口をコンコンとノックして、小雪は振り返る。
「稜さん!お疲れ様です」
「お疲れ。もう今日は終わり?」
「はい。報告書を入力したら終わりです」
山下は、そっか、と言って小雪に近付くと、クリアファイルを差し出した。
「これ、この間のミーティングの議事録と連絡事項。メールで送られて来たんだけど、君は社員じゃないから見られないでしょ?俺が毎回届ける事になったんだ」
「そうなんですね、ありがとうございます」
受け取った小雪は、綴じられた書類に目を通してみる。
あの時話し合った事が、分かりやすくまとめられていた。
「君の意見も、大きく取り上げられてる。とても貴重だったよ」
「ほんとですか?あんな感じで良かったのかな…」
「うん。俺も、なるほどなーって納得しながら聞いてたよ。凄く参考になった」
「それなら良かったです!会議って、私初めてでしたけど、いやー、なんだか凄かったです。あんな胸キュンな展開になるなんて…」
ははっと山下は、苦笑いする。