魔法のいらないシンデレラ 3
そして、まずはスポット利用で2時間慣らし保育してみましょうと、初回は簡単な連絡シートを書いてもらう。
日付と利用時間を書き込みながら、小雪は瑠璃に、所属部署と内線番号を尋ねた。
「営業部企画広報課ですね、かしこまりました。何かあればすぐこちらの番号にご連絡致します。ではこの先のお名前の欄から下をご記入頂けますか?職場で使っていらっしゃるお名前でお願いします」
職場では旧姓を使用しているというお母様も多い。
それを知らずに結婚後の名字で連絡を取ろうとすると、電話口の人に、そんな人はうちにはいませんと言われてしまう事もある為、必ず職場でのお名前を確認するのだ。
瑠璃は、サラサラと綺麗な字で書き込むと、用紙の向きを変えて小雪に返す。
「えっと、早乙女瑠璃さんですね。お子様は、すみれちゃん。可愛いお名前ですね!」
思わず顔を上げてそう言うと、瑠璃は、ありがとうございますと言ってから娘に微笑む。
「年齢は1歳11ヶ月。アレルギーや持病も特になし。薬の服用もないですね、分かりました。こういった預かり保育を利用されるのも初めてなんですね」
記入されたシートを指差し確認しながら小雪がそう言うと、瑠璃は、ええ…と声のトーンを落とす。
「だから少し心配で…私から離れたこともないので」
「分かりました。では最初は、お母様もご一緒に過ごしてみませんか?今日は特にお母様の用事はないのですよね?」
「あ、はい。今日はまだ仕事を入れていなくて…」
「でしたら、是非すみれちゃんと一緒にここで遊んでみて下さい」
小雪の言葉に瑠璃は安心したように微笑み、すみれを抱っこしたまま絨毯に上がって、一緒におもちゃで遊び始めた。
日付と利用時間を書き込みながら、小雪は瑠璃に、所属部署と内線番号を尋ねた。
「営業部企画広報課ですね、かしこまりました。何かあればすぐこちらの番号にご連絡致します。ではこの先のお名前の欄から下をご記入頂けますか?職場で使っていらっしゃるお名前でお願いします」
職場では旧姓を使用しているというお母様も多い。
それを知らずに結婚後の名字で連絡を取ろうとすると、電話口の人に、そんな人はうちにはいませんと言われてしまう事もある為、必ず職場でのお名前を確認するのだ。
瑠璃は、サラサラと綺麗な字で書き込むと、用紙の向きを変えて小雪に返す。
「えっと、早乙女瑠璃さんですね。お子様は、すみれちゃん。可愛いお名前ですね!」
思わず顔を上げてそう言うと、瑠璃は、ありがとうございますと言ってから娘に微笑む。
「年齢は1歳11ヶ月。アレルギーや持病も特になし。薬の服用もないですね、分かりました。こういった預かり保育を利用されるのも初めてなんですね」
記入されたシートを指差し確認しながら小雪がそう言うと、瑠璃は、ええ…と声のトーンを落とす。
「だから少し心配で…私から離れたこともないので」
「分かりました。では最初は、お母様もご一緒に過ごしてみませんか?今日は特にお母様の用事はないのですよね?」
「あ、はい。今日はまだ仕事を入れていなくて…」
「でしたら、是非すみれちゃんと一緒にここで遊んでみて下さい」
小雪の言葉に瑠璃は安心したように微笑み、すみれを抱っこしたまま絨毯に上がって、一緒におもちゃで遊び始めた。