魔法のいらないシンデレラ 3
「では、あなたも一緒に彼女のアパートまでお連れしますよ。私は部屋に上がりませんから」
と、その時、ふいに小雪が目を開けて山下を見上げた。
「あれー?稜さんだー。つくね串、もっと食べる?」
「食べないから!もう帰るぞ」
「ええー?稜さん、ちゃんと食べた?食べてなかったでしょ?」
「食べたって!君の知らないうちにね。ほら、タクシーで帰ろう」
山下は、小雪を支えて店を出る。
タクシーを拾っていると、女の子が支払いを済ませて出て来た。
山下は、財布から1万円札を取り出す。
「彼女の分、これで足りるかな?」
「えっ?そんな、多過ぎますよ!今お釣りを…」
「いいよ、取っておいて。手がこんな状況だから、返されても困るし」
山下がそう言うと、少しうつむいてから、
すみません、じゃあお言葉に甘えて…と受け取る。
タクシーに小雪を乗せてから、君もどうぞ、と振り返ると、女の子は首を振った。
「いえ、私は大丈夫です。小雪もあなたのこと、良く知ってるみたいだし。安心しました。小雪をどうぞよろしくお願いします」
頭を下げると、じゃあね、小雪、とタクシーの中に声をかけてから去って行った。
と、その時、ふいに小雪が目を開けて山下を見上げた。
「あれー?稜さんだー。つくね串、もっと食べる?」
「食べないから!もう帰るぞ」
「ええー?稜さん、ちゃんと食べた?食べてなかったでしょ?」
「食べたって!君の知らないうちにね。ほら、タクシーで帰ろう」
山下は、小雪を支えて店を出る。
タクシーを拾っていると、女の子が支払いを済ませて出て来た。
山下は、財布から1万円札を取り出す。
「彼女の分、これで足りるかな?」
「えっ?そんな、多過ぎますよ!今お釣りを…」
「いいよ、取っておいて。手がこんな状況だから、返されても困るし」
山下がそう言うと、少しうつむいてから、
すみません、じゃあお言葉に甘えて…と受け取る。
タクシーに小雪を乗せてから、君もどうぞ、と振り返ると、女の子は首を振った。
「いえ、私は大丈夫です。小雪もあなたのこと、良く知ってるみたいだし。安心しました。小雪をどうぞよろしくお願いします」
頭を下げると、じゃあね、小雪、とタクシーの中に声をかけてから去って行った。