魔法のいらないシンデレラ 3
小雪が用意したたくさんのクッキー型に目を輝かせ、すみれは小さな手で真剣に型を抜いていく。

「そうそう、上手よー。抜いたらこのシートの上に置いてね」

時間をかけて、すみれはたくさんのクッキーをシートに並べた。

小雪は、天板を2枚使って生地を載せると、予熱してあったオーブンレンジに入れてスタートボタンを押した。

「あとは、焼けるのを待つだけよ。その間にお片付けしましょうね」

すみれも出来る事を探して片付けを手伝う。

やがて、いい匂いが部屋中に漂ってきた。
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