魔法のいらないシンデレラ 3
オフィス棟を出ると、たくさんのカップルが腕を組んで歩いていた。
きっと誰もが幸せな気分になるクリスマス・イブ。
じゃあ自分にも、何か奇跡は起こるだろうか…
諦めていた事が、叶うだろうか…
頭の中に加藤の言葉が蘇る。
『後悔だけはするな。あとで悔やんでも時間は戻らない。手放したものは、戻って来ないんだからな』
そうだ、今言わなかったら、俺はきっと後悔する。
今手放してしまったら、きっともう戻って来てはくれない。
山下は顔を上げると、一目散にタクシー乗り場に向かう。
行き先を告げ、やがて到着したアパートの階段を駆け上がった。
しかし…
「…嘘だろ」
山下は玄関の前で立ち尽くした。
小雪を手放してしまった事を後悔しながら…
きっと誰もが幸せな気分になるクリスマス・イブ。
じゃあ自分にも、何か奇跡は起こるだろうか…
諦めていた事が、叶うだろうか…
頭の中に加藤の言葉が蘇る。
『後悔だけはするな。あとで悔やんでも時間は戻らない。手放したものは、戻って来ないんだからな』
そうだ、今言わなかったら、俺はきっと後悔する。
今手放してしまったら、きっともう戻って来てはくれない。
山下は顔を上げると、一目散にタクシー乗り場に向かう。
行き先を告げ、やがて到着したアパートの階段を駆け上がった。
しかし…
「…嘘だろ」
山下は玄関の前で立ち尽くした。
小雪を手放してしまった事を後悔しながら…