魔法のいらないシンデレラ 3
第五章 旅行
「すみれ、準備はいい?」
一生の言葉に、すみれは、背負った小さなリュックの持ち手を両手で握りながら、うん!と頷く。
「よーし。じゃあしゅっぱーつ!」
グーにした片手を挙げて玄関を出て行く二人に笑いながら、瑠璃もあとに続く。
今日はいよいよ三人で京都に行く日。
マンションの1階に下りると、ロータリーに停めた車の横で、運転手の白石がにこやかに挨拶してくれる。
「おはようございます!」
「おはよう、白石」
「白石さん、おはようございます。よろしくお願いします」
一生と瑠璃に続き、すみれも両手を揃えて挨拶する。
「おはようございます」
「すみれちゃん、おはようございます。いよいよ京都ですね!新幹線の駅まで車でお送りしますね」
「はい!」
すみれは、楽しみで仕方ないとばかりに、笑顔で返事をする。
「さあ、どうぞ」
白石の開けたドアから車に乗り込むと、すみれはチャイルドシートに座る。
ベルトをしっかり締めて緩みがないか確かめると、白石は反対側のドアを開けて瑠璃に促した。
「足元お気を付けて」
「ありがとう」
腰を下ろした瑠璃は、ふと隣のすみれを見て微笑む。
「すみれ、リュック背負ったままじゃない。下ろしたら?」
「ううん。いいの」
「あら、中に入ってるおやつとぬいぐるみがペチャンコになっちゃうわよ?」
「えっ?たいへん!」
両手で口元を押さえてから、慌ててリュックを下ろそうとするすみれを、瑠璃はふふっと笑って手伝った。
一生の言葉に、すみれは、背負った小さなリュックの持ち手を両手で握りながら、うん!と頷く。
「よーし。じゃあしゅっぱーつ!」
グーにした片手を挙げて玄関を出て行く二人に笑いながら、瑠璃もあとに続く。
今日はいよいよ三人で京都に行く日。
マンションの1階に下りると、ロータリーに停めた車の横で、運転手の白石がにこやかに挨拶してくれる。
「おはようございます!」
「おはよう、白石」
「白石さん、おはようございます。よろしくお願いします」
一生と瑠璃に続き、すみれも両手を揃えて挨拶する。
「おはようございます」
「すみれちゃん、おはようございます。いよいよ京都ですね!新幹線の駅まで車でお送りしますね」
「はい!」
すみれは、楽しみで仕方ないとばかりに、笑顔で返事をする。
「さあ、どうぞ」
白石の開けたドアから車に乗り込むと、すみれはチャイルドシートに座る。
ベルトをしっかり締めて緩みがないか確かめると、白石は反対側のドアを開けて瑠璃に促した。
「足元お気を付けて」
「ありがとう」
腰を下ろした瑠璃は、ふと隣のすみれを見て微笑む。
「すみれ、リュック背負ったままじゃない。下ろしたら?」
「ううん。いいの」
「あら、中に入ってるおやつとぬいぐるみがペチャンコになっちゃうわよ?」
「えっ?たいへん!」
両手で口元を押さえてから、慌ててリュックを下ろそうとするすみれを、瑠璃はふふっと笑って手伝った。