魔法のいらないシンデレラ 3
小雪をソファにゆっくり座らせると、山下はコートを脱いでキッチンへ行く。
温かいココアを淹れると、小雪の前のテーブルに置いた。
「どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
ひとくち飲んだ小雪は、美味しい!と山下に笑いかけた。
そんな小雪に少し微笑んだが、山下はすぐまた表情を引き締める。
「あ、あの、稜さん。私…」
「気になって仕方なかったの?すみれちゃんと蓮くんのこと」
小雪は、山下の言葉にこくんと頷く。
「どうしてもひと目会いたくて…。親には、誕生日だから友達と遊びに行くって言って、飛行機に乗って…」
「帰りの飛行機は何時?」
「17時40分、羽田発です」
山下は、腕時計に目を落とす。
時刻は今、16時半になろうとしていた。
「今からご両親に電話して。ケガをしたから、今日は東京に泊まるって。明日、俺が付き添って山口まで送り届ける」
ええっ?!と小雪は、驚きのあまり手に持ったマグカップを落としそうになる。
温かいココアを淹れると、小雪の前のテーブルに置いた。
「どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
ひとくち飲んだ小雪は、美味しい!と山下に笑いかけた。
そんな小雪に少し微笑んだが、山下はすぐまた表情を引き締める。
「あ、あの、稜さん。私…」
「気になって仕方なかったの?すみれちゃんと蓮くんのこと」
小雪は、山下の言葉にこくんと頷く。
「どうしてもひと目会いたくて…。親には、誕生日だから友達と遊びに行くって言って、飛行機に乗って…」
「帰りの飛行機は何時?」
「17時40分、羽田発です」
山下は、腕時計に目を落とす。
時刻は今、16時半になろうとしていた。
「今からご両親に電話して。ケガをしたから、今日は東京に泊まるって。明日、俺が付き添って山口まで送り届ける」
ええっ?!と小雪は、驚きのあまり手に持ったマグカップを落としそうになる。