魔法のいらないシンデレラ 3
「はい。ですから私としては、是非とも小雪先生に戻って来て頂きたいと思っております。お許し頂けないでしょうか?」
山下が深々と頭を下げ、小雪も慌ててそれに続く。
「いや、あの、山下さん。うちの娘に…ですか?」
「はい、もちろんです」
頷く山下に、小雪の両親は、しばし無言になる。
「いや、まさかそんな。買い被り過ぎですよ。うちの娘はそんな出来た人間じゃありません。まだまだ言ってる事は幼いし、とてもじゃないけど、東京なんかで働けるような人間じゃあ…。なあ、母さん」
「ええ。それに、こっちに帰って来てからも毎日ボーッとしてばかりで。何枚お皿を割ったか分からないわよ」
(うん、それは確かに想像つく…)
山下は、不覚にも否定出来ずに口ごもる。
「挙げ句の果てには、子ども達にひと目会いたいからって東京に行って、窓の外から様子をうかがうなんて…。もう不審者極まりないぞ?どうするんだ、警察に捕まったりしたら」
すると、それまで黙っていた小雪が、意を決したようにぱっと顔を上げた。
山下が深々と頭を下げ、小雪も慌ててそれに続く。
「いや、あの、山下さん。うちの娘に…ですか?」
「はい、もちろんです」
頷く山下に、小雪の両親は、しばし無言になる。
「いや、まさかそんな。買い被り過ぎですよ。うちの娘はそんな出来た人間じゃありません。まだまだ言ってる事は幼いし、とてもじゃないけど、東京なんかで働けるような人間じゃあ…。なあ、母さん」
「ええ。それに、こっちに帰って来てからも毎日ボーッとしてばかりで。何枚お皿を割ったか分からないわよ」
(うん、それは確かに想像つく…)
山下は、不覚にも否定出来ずに口ごもる。
「挙げ句の果てには、子ども達にひと目会いたいからって東京に行って、窓の外から様子をうかがうなんて…。もう不審者極まりないぞ?どうするんだ、警察に捕まったりしたら」
すると、それまで黙っていた小雪が、意を決したようにぱっと顔を上げた。