魔法のいらないシンデレラ 3
第六章 再会
少し部屋で休憩してから、三人はホテルの中をあちこち見て回る。
今日はこの後、何も予定を入れておらず、ホテルでのんびりするつもりだった。
ショッピングエリアに立ち寄ると、瑠璃は感嘆の声を上げる。
「素敵ね。お洋服も雑貨も、センスが良くて高級なものばかり。あ、見て!陶器や家具もあるわ」
「ほんとだね。日本中、いや世界中から取り寄せているんだろうね」
そして一生は、以前、高坂会長が話していた事をふと思い出す。
「そう言えばね、ホテル 高坂も昔、清河さんの所に営業に行ったらしいよ」
「え、そうなの?」
「ああ。でも良い返事はもらえなかったらしい」
「清河さん、断ったってこと?どうしてなのかしら…」
高坂会長は一生に、清河を落としたフォルトゥーナの営業マンをヘッドハンティングしたいくらいだと言っていたっけ。
(それがまさか瑠璃だなんて、会長は思いも寄らないだろうな)
一生がふふっと笑みを洩らすと、瑠璃は怪訝そうな顔で首をかしげる。
「何でもないよ。さ、すみれ。お庭を見に行こうか」
「うん!」
すみれの手を繋いで歩き始めた一生に、まあいいかと瑠璃がちょっと肩をすくめた時だった。
今日はこの後、何も予定を入れておらず、ホテルでのんびりするつもりだった。
ショッピングエリアに立ち寄ると、瑠璃は感嘆の声を上げる。
「素敵ね。お洋服も雑貨も、センスが良くて高級なものばかり。あ、見て!陶器や家具もあるわ」
「ほんとだね。日本中、いや世界中から取り寄せているんだろうね」
そして一生は、以前、高坂会長が話していた事をふと思い出す。
「そう言えばね、ホテル 高坂も昔、清河さんの所に営業に行ったらしいよ」
「え、そうなの?」
「ああ。でも良い返事はもらえなかったらしい」
「清河さん、断ったってこと?どうしてなのかしら…」
高坂会長は一生に、清河を落としたフォルトゥーナの営業マンをヘッドハンティングしたいくらいだと言っていたっけ。
(それがまさか瑠璃だなんて、会長は思いも寄らないだろうな)
一生がふふっと笑みを洩らすと、瑠璃は怪訝そうな顔で首をかしげる。
「何でもないよ。さ、すみれ。お庭を見に行こうか」
「うん!」
すみれの手を繋いで歩き始めた一生に、まあいいかと瑠璃がちょっと肩をすくめた時だった。