魔法のいらないシンデレラ 3
第八章 ドジった…
15時になり、ナーサリーに次の予約の優也が母親と一緒に入って来た。

「こんにちは!優也くん、私のこと覚えてるかな?」
「うん、こゆきせんせい」
「うわー、ありがとう!うれしいな。今日も一緒に遊ぼうね」

優也は、ちょうど5日前にスポットで2時間預かったばかり。

初めての預かり保育だったが、とても機嫌良く遊んでいた。

迎えに来た母親に、これなら大丈夫そう、またお願いしますと言われたのだが、早くも2回目の予約を入れてくれたのだった。

「今日は、ネイルの予約をしたんです。もう何年ぶりか…すごく楽しみで」

嬉しそうな母親に、小雪も、良かったですね!と笑顔で言う。

「では、優也くんとお帰りをお待ちしていますね。優也くん、行ってらっしゃいしようか」

小雪は、優也の横にしゃがみ、行ってらっしゃーい!と二人で母親に手を振った。
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