バレンタインチョコと四人の恋
ちゃんと、気にしてくれていたの…?


宙翔くんも私と話せなくて寂しいって、思ってくれていたのかな…?




「ち、違うの…!」


「え?」




もう、我慢の限界だった。




「あのね、私宙翔くんにグイグイいきすぎてたから、引いてみる作戦をしてただけであって、決して宙翔くんが何かしたとか、嫌いになったわけじゃないの!」


「引いてみる作戦?」




宙翔くんはきょとんと首を傾げてから、ふっと吹き出し、笑い出した。




「あははっ、引いてみる作戦って…。よかった、依茉ちゃんに嫌われてるわけじゃなくて」


「そんな、嫌うなんて…!私は毎日宙翔くんのことしか考えてないよ!大好きだよ!」




宙翔くんと距離を置いてみても、私の頭の中にはいつだって宙翔くんしかいなかった。


離れている期間が延びていくほど、好きが増していって仕方なかった。
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