バレンタインチョコと四人の恋
「麗?どうかした?」
「…ううん、なんでもないよ!依茉ちゃんの恋、応援するね!」
こうして私は嘘をついた。
*
文化祭が迫ってきた頃、依茉ちゃんは碧山くんと順調に毎日話している。
依茉ちゃんはとても真っ直ぐ気持ちを伝えられる女の子だから、碧山くんともすぐに仲良くなれたんだろう。
自分の気持ちに正直な依茉ちゃんが、少しだけうらやましい。
「え、雨…」
予報ではなかった雨がざぁざぁと降っていることに靴箱に来てから気づいた。
もちろん傘を持ってきているわけもなく、途方に暮れながら雨が降る外を眺める。
依茉ちゃんは今日発売の新作ドーナツを食べに、ホームルームが終わると同時に帰っていったから今日は一人だった。
依茉ちゃんは大丈夫だったのかな。
傘忘れてそうだけど…。
「…ううん、なんでもないよ!依茉ちゃんの恋、応援するね!」
こうして私は嘘をついた。
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文化祭が迫ってきた頃、依茉ちゃんは碧山くんと順調に毎日話している。
依茉ちゃんはとても真っ直ぐ気持ちを伝えられる女の子だから、碧山くんともすぐに仲良くなれたんだろう。
自分の気持ちに正直な依茉ちゃんが、少しだけうらやましい。
「え、雨…」
予報ではなかった雨がざぁざぁと降っていることに靴箱に来てから気づいた。
もちろん傘を持ってきているわけもなく、途方に暮れながら雨が降る外を眺める。
依茉ちゃんは今日発売の新作ドーナツを食べに、ホームルームが終わると同時に帰っていったから今日は一人だった。
依茉ちゃんは大丈夫だったのかな。
傘忘れてそうだけど…。