バレンタインチョコと四人の恋
「だから、麗も告白して。無理にとは言わないけど、私に相合傘したこととかケーキバイキングまで一緒に行ったのを黙ってた罰!私だけ勇気出すなんて、フェアじゃないでしょ?」
「え、ええ…!こ、告白なんて、私には…」
無理、と言いかけてハッとする。
依茉ちゃんは怒ることなく笑顔で私の気持ちを受け止めてくれ、「ライバルだ」と言ってくれたのに、私はまた自分の気持ちから逃げるの?
ううん、それじゃあダメだ。もういい加減、誤魔化すのはやめよう。
「うん、わかった…!私もバレンタインの日に告白、するよ」
振られることなんて、わかりきっている。
それでも、一歩勇気を踏み出すだけで、何かが変わるそんな気がするから。
だから、この気持ちを、碧山くんにちゃんと伝えよう。
*
何回も失敗を繰り返しながらやっとできた、一番形のいいチョコマフィンを入れた紙袋を、ぎゅっと握る。
放課後になっても碧山くんになかなか話しかけにいけず、結局教室に行けた時にはどこかに行ってしまっていた。
すれ違わないようにと靴箱で待つこと一時間。
碧山くんは全然来る気配がない。
「え、ええ…!こ、告白なんて、私には…」
無理、と言いかけてハッとする。
依茉ちゃんは怒ることなく笑顔で私の気持ちを受け止めてくれ、「ライバルだ」と言ってくれたのに、私はまた自分の気持ちから逃げるの?
ううん、それじゃあダメだ。もういい加減、誤魔化すのはやめよう。
「うん、わかった…!私もバレンタインの日に告白、するよ」
振られることなんて、わかりきっている。
それでも、一歩勇気を踏み出すだけで、何かが変わるそんな気がするから。
だから、この気持ちを、碧山くんにちゃんと伝えよう。
*
何回も失敗を繰り返しながらやっとできた、一番形のいいチョコマフィンを入れた紙袋を、ぎゅっと握る。
放課後になっても碧山くんになかなか話しかけにいけず、結局教室に行けた時にはどこかに行ってしまっていた。
すれ違わないようにと靴箱で待つこと一時間。
碧山くんは全然来る気配がない。