バレンタインチョコと四人の恋
どうやら簡単にはいかなさそうな恋だが、ここで諦めるなんてそんなことはしない。


初恋なのだから、好きな人がいようがなんだろうが、この恋を頑張ってみせる!





「宙翔くーん!みてみて、クラスの子に髪の毛可愛くしてもらったのー!可愛いー!?」


「本当だ。可愛いね」




それから約一ヶ月間毎日、昼休みは宙翔くんと話すという生活を続けている。


本当は毎時間行きたい気持ちもあるが、さすがにそれは迷惑だとみんなから止められ、昼休みという一番長い時間に行くようにしている。



宙翔くんはクラスメイトにやってもらったハーフツインの私の髪の毛を指に絡めて遊んでいる。


そんな可愛い部分も好きだ。




「いつも思ってたけど、依茉ちゃんの髪の毛ってちょっと癖っ毛?巻いてるのかなーって思ったけど、それにしてはふわふわしてるなって思って…」


「そうなの!癖っ毛で巻かなくてもいい感じにくるくるなのはいいんだけど、雨とかだと膨れるからあんまりいいものじゃなくて。この髪嫌いなんだー」




今までおしゃれに興味など持ったことはないが、宙翔くんを好きになってから髪型などに意識も向くようになり思ったことが、髪の毛が癖っ毛で大変だということだ。


寝起きでやばい日は本当にやばくて、直すのに時間がかかりすぎてしまう。
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