バレンタインチョコと四人の恋
「うわ、なんか痩せた?ちゃんと食べてんの?おばさんも何も原因言わないからって心配してたよ。お邪魔しまーす」
「…大丈夫だから、帰っていいよ」
「いやいや、全然大丈夫じゃないでしょ。学校も来ないで家に引きこもっちゃって、連絡だって返してくれないくせに何言ってんの」
咲希はそう言うなり部屋にずかずかと入ってきて、閉め切っていたカーテンを豪快に開け、散らかっていた机の上の物を片付け出した。
「…ごめん」
「それは、何に対してのごめん?」
「…全部」
あんなに告白するんだと意気込んでいたくせに、何もできなかった自分が恥ずかしい。
振られたわけでもないし確認したわけでもないのに、引きこもって周りに心配だけかけて、何をしているんだろう。
「あのさ、いい加減にしなよ」
「…え?」
「話は聞いてるからそりゃ彩葉にも同情するけど、それよりも私は今怒ってんの!いつまでもうだうだして、一人で抱え込むな!おばさんに言いにくいとしても、私は全部知ってんだからせめて私に頼ってよ。なんで全部一人で抱え込もうとしてんの?散々今まで彩葉の恋バナ聞いてきたのに、なんでこんな大事な時は頼ってくれないの?」
咲希のもっともな言葉に何も言い返せないでいると、ぐいっと顔を持ち上げられ、口の中にチョコレートを突っ込まれた。
「はい、お説教はここまで。次は慰めタイムね。ほら、まずは甘いもの食べて」
「…大丈夫だから、帰っていいよ」
「いやいや、全然大丈夫じゃないでしょ。学校も来ないで家に引きこもっちゃって、連絡だって返してくれないくせに何言ってんの」
咲希はそう言うなり部屋にずかずかと入ってきて、閉め切っていたカーテンを豪快に開け、散らかっていた机の上の物を片付け出した。
「…ごめん」
「それは、何に対してのごめん?」
「…全部」
あんなに告白するんだと意気込んでいたくせに、何もできなかった自分が恥ずかしい。
振られたわけでもないし確認したわけでもないのに、引きこもって周りに心配だけかけて、何をしているんだろう。
「あのさ、いい加減にしなよ」
「…え?」
「話は聞いてるからそりゃ彩葉にも同情するけど、それよりも私は今怒ってんの!いつまでもうだうだして、一人で抱え込むな!おばさんに言いにくいとしても、私は全部知ってんだからせめて私に頼ってよ。なんで全部一人で抱え込もうとしてんの?散々今まで彩葉の恋バナ聞いてきたのに、なんでこんな大事な時は頼ってくれないの?」
咲希のもっともな言葉に何も言い返せないでいると、ぐいっと顔を持ち上げられ、口の中にチョコレートを突っ込まれた。
「はい、お説教はここまで。次は慰めタイムね。ほら、まずは甘いもの食べて」