バレンタインチョコと四人の恋
彩葉は俯けていた顔を上げ、俺を見上げた。
その頬は少し赤い。
「私、幼い頃からずっと宙翔が好きだったの。もう、幼なじみのままでいたくないから、だから、私と付き合って」
彩葉とは物心がついた時からずっと一緒にいて、それは大きくなった今でも変わらなかった。
家族絡みで仲がよく、俺は彩葉のことも家族同様として今まで接してきていたから、まさか彩葉に恋愛感情を向けてもらっていたなんて思いもしなかった。
もちろん、嬉しい。
嬉しいけど…。
「ごめん。彩葉は幼なじみで、家族みたいなものだとずっと思ってきてたから、彩葉と付き合うことはできない。それに俺…好きな人がいるんだ。だから、ごめん」
頭を下げて彩葉に正直な気持ちを伝える。
「そっか…。やっぱり宙翔にとっての私は、幼なじみ止まりだったんだね…。うん、わかった!後悔する前にちゃんと伝えられてよかった!また、ご飯食べにきてよ」
顔を上げると、彩葉は笑いながらじゃあね、と言って家の中に戻っていった。
それが嘘の笑いだってことくらい俺にもわかったが、何も言わずに歩き出す。
その頬は少し赤い。
「私、幼い頃からずっと宙翔が好きだったの。もう、幼なじみのままでいたくないから、だから、私と付き合って」
彩葉とは物心がついた時からずっと一緒にいて、それは大きくなった今でも変わらなかった。
家族絡みで仲がよく、俺は彩葉のことも家族同様として今まで接してきていたから、まさか彩葉に恋愛感情を向けてもらっていたなんて思いもしなかった。
もちろん、嬉しい。
嬉しいけど…。
「ごめん。彩葉は幼なじみで、家族みたいなものだとずっと思ってきてたから、彩葉と付き合うことはできない。それに俺…好きな人がいるんだ。だから、ごめん」
頭を下げて彩葉に正直な気持ちを伝える。
「そっか…。やっぱり宙翔にとっての私は、幼なじみ止まりだったんだね…。うん、わかった!後悔する前にちゃんと伝えられてよかった!また、ご飯食べにきてよ」
顔を上げると、彩葉は笑いながらじゃあね、と言って家の中に戻っていった。
それが嘘の笑いだってことくらい俺にもわかったが、何も言わずに歩き出す。