バレンタインチョコと四人の恋
俺には同じ学校に好きな人がいる。


だから、彩葉の気持ちには応えてあげられない。





「宙翔ーおっはよー」


「おーおはよう」




友達の啓司(けいし)に後ろから肩を組まれる。




「宙翔のチョコの数が見たくて待ってたー」


「はは、なんだよそれ。そんなないよどうせ」


「嘘つくなこのやろー!」




啓司と話しながら靴箱に向う。




「うっわ!やっぱやべぇじゃん!なんだよこの数」


「ええ…」




上履きが隠れるくらいのチョコの箱で靴箱は埋まっていて、思わず声が漏れる。
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