君にクギヅケ
だがなかなか掴んだ肩を離してくれない
『そんな恐い顔しないでさ~。俺達と居た方が楽しいよ?』
しつこい男達に嫌気がさし
怪訝な顔をして更に睨んだ
「ナンパでしか女を口説けない奴にホイホイついていく程カルくないんだけど」
男達の顔色が変わって行くのが判る
それを見て更にまくし立てるように責めた
「そんな様子だったら女なんて寄って来ないんだね。だから、しつこく誘うんでしょ?ウザいって思われてるの自覚したら?私はそういう男が1番嫌いなの。軽い気持ちで女の尻追い掛けてるアンタらより、熱い気持ち持って女に追い掛けられてる人の方が魅力的だわ!」
フンッと鼻を鳴らすと満足気な表情を浮かべた
気付けば周りに人だかりが出来ていて
皆が拍手をしていた
男達は舌打ちをしてイソイソと私の前から去って行った
人込みの中にずっと視線を向けている人物が居るとは知らずに…