うそつきな唇に、キス




「ちょいちょい、若クん。文句言うのは別にエえけど、自分がおらん時、えるちゃんの面倒見とって頼んできたのは若くんの方やからな?」

「面倒を見ろとは言ったが、詰め寄ってもいいとは言っていない」

「それはそウや」



ほんとに、言うことが二転三転する人だ。

ひらりふわり、綺麗にかわす。



「デ、他になんかなかったん?」

「え、っと、そうですね……」

「おい、喵相手に正直に答える必要は、」

「あ、そのあとひまわり畑にも連れて行ってもらいました」

「ひまわり畑?!?!?!」



若サマが何か言い終わる前に、その後あったことを言ったら、睿霸が目玉が飛び出るんじゃないかと思うくらいに驚いていた。



「え、まサかとは思うけど、この面子で?ほんマ??」

「はい。若サマがまたわたしの願いを聞いてくれるって言ったので、ちょうどテレビで流れてたひまわり畑に行きたいって言ったら、一週間後に連れて行ってくれました」



そう、ただ事実を述べただけなんだけど。



「……く、ヒっ、ははははは!!!!!や、ヤバい、めっちゃおもろいんやケど!!!!!」



なぜか、睿霸にすっごく笑われてしまった。



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