届け、この片思い
「尚くん!」

「んー?」

楽しそうだ。すごく、楽しそう。

「ほら、お弁当取っておいで」

トン、と軽く背中を押されて、教室から追い出される。

まぁいいか。

今日は琴音も委員会の仕事で一緒にお弁当を食べる人はいなかったし、寂しいなと思ってはいた。

素直にお弁当を持って、またこの場所に戻ってきた。
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