天使がくれた10日間

みづき




俺と

母さんと

例の美少女。





妙な3人組をのせた車は、俺と母さんが2人で住むマンションへと向かっていった。



終始無言の俺とは正反対に、1人でしゃべり続ける母さん。



‥彼女はというと、

母さんの冗談に時たま微笑んだり、頷いたりはするものの1度も言葉を発することはなかった。













俺と彼女を家に送り届けると、母さんは彼女に一通り家を案内する。



彼女は物珍しそうな顔をして、あたりをキョロキョロと見回した。





「じゃ、母さん仕事あるから。あとよろしくね、透也」


「えっ、おい!ちょっと待てよ!」





後は俺任せ‥って、

そりゃないだろ!





「あ、忘れてた」


「そうだよ!俺だけ残して仕事行ってる場合じゃ‥」


「襲うなよ。襲ったら警察沙汰だからね」





母さんは一言言い残すと、無情にもさっさと家を出て行った。
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