天使がくれた10日間
日常と非日常
〔pipipipipipi‥〕
‥うるせえな。
朝っぱらからなんだよ。
枕元で鳴り響く携帯に手を伸ばす。
朝の‥
まだ6時前か。
画面には
『ユカ』
と、名前が表示されている。
「‥はい」
『おはよ、透也。まだ寝てた?』
「あたりめえだろーが!」
『あはは〜、ごめんね。』
ユカはいつもと同じ軽いノリで笑う。
『あのね、透也のこと紹介して欲しいって女の子がいるんだけど』
「まじ?その子カワイイ?」
『今日、その子も連れてくから拓ちゃんも呼んでよ』
「は?拓?何で?」
『ん?あたし拓ちゃん狙いにシフトチェンジすることにしたから♪』
‥あ〜、そう。
俺とあんだけやりまくっといて、よく次は拓と‥なんて考えられるよな。
まあ、どうでもいいや。
適当に約束を交わすと、俺はユカとの電話を切った。
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