【短編】君にあげるチョコ
「うん?」

「俺、めちゃくちゃ嫉妬したんだけど」

「え?」

「他の男にもニコニコチョコ配って。俺の凪咲なのにーって」



暁が……?

嫉妬……?



「あっ暁のチョコは、みんなのとは違って特別だよ……?」

「ありがとう」

「みんなのは量産できるクッキーだけど、暁のはチョコマフィンだから……」

「まじ?前に俺が食べたいって言ったの覚えててくれたんだ」

「当たり前だよっ」



暁の食べたいものはリサーチしておいたから、間違いないはず!

味……は、いっぱい練習したからおいしい……と思う!



「かわいーね」

「んなっ!」



急に言われると照れる……。

こうなったら……仕返ししてやる!



「暁」

「何?」

「大好き」

「……っ不意打ちはずるいって」



暁、照れてる……。耳赤いもん。



「じゃあ、俺のどこが好き?」

「え?」



暁、絶対楽しんでる……。



「えっと……」

「俺のこと好きじゃないの?」



それはずるいよ……。

そんな聞き方、わたしが答えられるようににわざと誘導してる……。



「……優しいとこ」

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