お返しの意味
きっと尚も、自分が彼女のことを好きだと知られることは望んでいない。

「……え、そうなんですか?」

「うん。それに酔ってる月菜ちゃん、可愛かったよ」

そう言うとまた顔を火照られせて、それでも何かを覚悟したような顔つきになって俺を見た。

「じゃああの、もう1回リベンジ、いいですか?」

「え?」

「好きです、稔先輩。大好きです」

まっすぐ伝わる想いに、心が強く打たれた。
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