隣のアイツ!〈上〉
〜By瑠衣〜

今日から玲奈と一緒に暮らすのか
俺の理性が保つか心配だ
でも…玲奈を絶対に傷つけないって、尚樹と約束したんだ!
 
      ✢

「なあ、瑠衣。お前、玲奈ちゃんのこと好きだろ」

「なっ///」

「そして、あのとき『クソ女!』って言っちゃったこと悔やんでるな?」

「…なんでわかるんだよ!」

そう。俺は教室で楽しそうに話す玲奈を見て惚れた。

「ハハハ、こんなけ一緒にいるんだから、分かるに決まってんだろ」

「…俺は玲奈と仲良くなりたい。でも、俺、今まで好きなヒトできたことないし、どうしたらいいかわかんない…」

俺は今まで女子がたくさん寄ってきた
けど、玲奈はきっと俺に寄っては来ない
俺が玲奈に酷いこと言ったから…

「尚樹、俺、どうすればいい?」

「自分で考えてみな、どうしたら、好きになってもらえるか」

「…俺が玲奈に酷いこと言ったこと謝ること?」

「そうだ!あとは玲奈ちゃんを絶対に傷つけないこと!」

「…わかった」

「まあ、なにか困ったら、俺に頼ってこいよ!お前は恋愛に関してはまだまだ初心者なんだからな!」

「うるせぇよ!」

      ✢

さすがに、恋愛に関しては、尚樹に頼るしかない
が!尚樹に弱みを握られてるみたいでなんか嫌なんだよな

まだ、玲奈、帰ってないよな

ガチャッ

「ただいま、って玲奈いたのか」

思いっきり、油断してた

「いたのかって失礼でしょ!てか、私、あのとき'クソ女!'って言われたことまだ許してないんだからね!」

やっぱり…これは絶対に許してもらわないと!

「悪い、あのときは100%俺が悪かった。許してほしい」

今の俺にできることはこれが精一杯だ
もし、許してもらえなかったら……

「玲奈?怒ってる?」

「!怒ってない、もう許した!」

「ありがとう」

よかったぁ!許してもらえて
あぁ、やっぱり玲奈は優しくて可愛いな
自然と頬が緩む

「はい、この話はもう終わり!一緒にご飯食べよ」

「おう!今日のご飯、なんだ?」

「カレーライス!!!準備するから、ちょっと待ってね」

カレーライスかぁ。
玲奈が作ったらとびきり美味しいんだろうな

「はい、召し上がれ!」

「いっただっきまーす!」

なにこれ、カレーが輝いてるよ
しかもすっげー美味い

「どう?美味しい?」

「うん!めっちゃウマい!今まで食べた中でいちばんおいしい!」

「ホント?よかった!」

うわぁ、玲奈が食べてる姿、めっちゃ可愛い

あ~可愛い、可愛い、可愛い、可愛い、

「かわい…」

ヤベッ、声出てた?!どうか気づかないでくれ!

「ん?瑠衣、なんか言った?皮が何?」

…セーフ!!なんとか気づいてないみたい

「…いや、ニンジンの皮かと思ったら、実だった」

「ふふっ、なにそれ!皮はちゃんとむいてるよ!」

「アハハ、ごめん、ごめん」

そう言って俺は気づかれないようイタズラっぽく笑ってみせた

     ✢

「ごちそうさま!玲奈、これからは俺が洗い物するね」

こんなに美味しいものを作ってくれたんだ
これくらいは俺もしないとな

「ありがとう!瑠衣って、良い人だね。きっと素敵な旦那さんになれるよ」

ちょっと待って。今、いい旦那さんになれるって言ったか?
恥っず///顔があっつい///

「…ありがとな!でも、玲奈もいいお嫁さんになれると思うよ」

「ありがと!」

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