君に溶けるまで。
             ☆今までのおさらい☆

 主人公の蘭(らん)は、陽加(ようか)にライバル視されている事が分かった。
 そして、階段の側で颯(そう)にバレンタインの本命チョコを貰い、
 蘭の恋が始まった。

                本編↓

[3時間目―図書]

(バレンタインチョコのこと陽加に言わないようにしよう。)

私は陽加に言ったらライバル視がもっと酷くなると思い、恋をしていないふりをすることにした。

『では、席順を発表します。』

先生が図書室だけの席順を新しく発表するという。

『颯は陽加の隣〜。』

嘘でしょ!?あの二人絶対に隣になってほしくなかったのに…

あの二人やっぱり…仲良さそうに話してるな〜…

『蘭は隣の人休みだから、一人で使っていいぞ。』

『あ、はい!』

あ〜あ。一人か〜。せめて隼人とかが良かったな…

私は仕方なく好きな本を取りに行った。

『えーとっ これかな?』

本を取ろうとしたとき。誰かの手が触れた。

『颯くん!? ごめん。その本読んでいいよ!』

(まさかの颯くん!? 顔が赤くなるまえに本をとって帰らなきゃ!)

『蘭が読んで。ごめんだけど、手が触れたのはわざと。蘭ともっと一緒にいたくて、陽加のとこから抜け出してきたわ〜。あとこの本は流石に文が多すぎて読めないかな〜。』

『そうなの!? 嬉しい。じゃあ、この本は私が読むね。』

(手が触れたのはわざとって… 心臓破裂する…!!!)

両思いになれそうな予感がして、それを信じてしまった。
< 5 / 9 >

この作品をシェア

pagetop