君に溶けるまで。
私はいつの間にか、廃墟で倒れていた。

で、でも なんで廃墟…?

『やっと起きたか…。』

『だ、誰…!?』

『俺は颯だ。』

『え、颯くん? 早く帰ろうよ! こんなところに居ても仕方がな…』

颯くんは私の声を封じ込めるように言った。

『俺はお前の秘密を知っている。』

(ま、まさか…?!)

〜回想〜

私は、ある夢を目指していた。

そのことによく考えたのは、総合の時間だった。4時間だった。

自分の夢や目標。そのことについて自分の言葉で、自分なりに文章にする。

そうして、家族に発表する。

そこまでが、基本だった。

私は、SPY(スパイ、または諜報員)の活動が憧れだった。

でも私は、何の影響かもわからないけれど、病気だった。

体力が少なく、ご飯の食べられる量も少ない。

そんなんでspyなんかなれるわけない。そう思った。

だけど。

私には諦められなかった。悔しかった。諦めたくなかった。
自分の期待を裏切りたくなかった。

そんな思いで、今spyに憧れ続けてる。

〜回想終了〜

『思い出した…。わたしは、私は、廃墟に調査に来てたんだった…。
 大好きな颯くんのことを調査なんてしたくなかった…。
 でも、私が今ここにいるのは、、"あなたを殺すためよ" 如月 颯!!』
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