ユメ騎士〜イケメン男子達と秘密のアイドル活動始めます〜
「これ……私の担当カラーと瞳の色だよね?」
もう我慢ができなくて、涙が溢れ出した。
「あ“り”……が……どう”」
涙がたくさん出て来て、ちゃんと喋れない。
すかさず清くんがハンカチを出して、私に渡してくれた。
「恵ちゃん、ほら。泣かない泣かない」
私はもらったハンカチで、涙を拭き取った。
あまりにも涙が出て来て、ハンカチがビチャビチャになってしまった。
濡れたら絞ってまた拭いていくことを繰り返すと、ようやくマシになる程だった。
落ち着いた私を見て、俊くんは鼻を鳴らしながら喋り出した。
「それ来て颯人のパーティー、一緒に行こうぜ。いや焦ったんだよな。おばさんがめぐちゃんはドレスを持ってないって言うからさ。俺達急いでそのドレス探しに行ったんだよな」
確かに私、ドレスを持っていなかったなぁ。
そこまで考えてくれていたんだ……。
「みんな、ありがとう!」
今度はこれ以上ない、とびっきりの笑顔を見せた。
みんなは安心したような顔になった後、同じようにとびっきりの笑顔を見せてくれた。