ユメ騎士〜イケメン男子達と秘密のアイドル活動始めます〜
必死に空気を取り込もうとするみんなに、怒鳴った。
しばらくすると、ようやくみんなは落ち着きを取り戻した。
「ぼく達のお姫様がお腹空いたって〜」
「じゃあ、広場に戻ろうよ!」
優くんと清くんが、私の手を引く。
だけど、優くんの言葉が気になって仕方がなかった。
「あの……私お姫様じゃないよ?」
するとみんなは顔を見合わせて、小さくお辞儀をした。
ほえっ?
「「「「「「分かりました。お嬢様」」」」」」
「そうじゃないんだってば!」
全く。
なにを言い出すかと思えば、私はお姫様やお嬢様じゃないの!
普通の女の子!
いや、普通よりポンコツか……。
「とにかく、一旦戻るか」
「「「「「「うん」」」」」」
いつものように、累くんが呼びかけて、私達6人が返事をする。
やっぱり、みんなといるのが1番楽しい。
私は微笑みながら、夜空を見上げた。
見上げた空は、とてもきれいなレモン色の三日月が浮かんでいた。