ユメ騎士〜イケメン男子達と秘密のアイドル活動始めます〜





「へぇ、広いね」



 京くんが感心したように4組の教室を見渡した。

 京くんが驚くのも、無理はないと思う。

 だって、本当に広いんだもん。

 普通の教室の2倍はありそう。

 教室だけでここまで広いなんて、すごすぎだよ……。

 女の子達の冷たい視線がなかったら、最高なんだけど。

 アハハ……。せ、背中が氷みたいに冷たい。

 えぇっと、私の席は1番後ろで1番左だね。

 席に着いて一息ついた瞬間。



「キャーーー、颯人様!こっち向いて〜!」



 女の子達の甲高い黄色の声が、教室に響いた。

 ほえ〜〜〜〜〜〜!!!

 こ、ここに長くいたら、耳がバカになっちゃう気がする。

 耳を塞いでもあんまり変わってない気がするし……。

 必死になって耳を守っていると、颯人くんがこっちに向かっていた。

 しかも、不敵な笑みを浮かべながら。

 不思議に思っていたら、なんと隣の席に腰を下ろしていた。

 ほえ?



「ウソでしょ!?あの女が颯人様の隣だなんて!図々しいにも程がある!」

「もう学校に行きたくない!」

「あの女がズルしたって!」



 あ、あの〜〜〜?




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