ユメ騎士〜イケメン男子達と秘密のアイドル活動始めます〜
1人で納得していると、玲くんがまた私にスマホを突き出してきた。
「恵。この動画、ネットでばら撒かれたくなかったら、オレらの出す条件を呑め」
「えっ……?」
じょ、条件を呑む?なんで?って、ちょっと待って。
私もみんながYouTuberだってことを知った。
つまりみんなも同じ立場ってことじゃない?
よし!
「でもみんながその動画をばら撒いたら、私もみんなの正体をネットに晒すよ」
これなら大丈夫なはず。
だけどみんなは顔を見合わせて、大声で笑い出した。
えっ?ど、どうして笑うの?
頭を?ハークにしていると、京くんがお腹を抑えたまま私の方を向いた。
「恵、よく考えて。オレ達にはこの動画というちゃんとした動画がある。しかも、晒し系のYouTuberに知り合いがいるから、恵は普通に炎上する。だけど、恵には証拠もないし、オレ達のことをただネットで騒いでも自分が炎上するだけだよ」
私はその場で頭を抱えた。
確かに私がみんなのことをバラしても、証拠が不十分。
自分だけ騒いで、炎上してしまうのが目に見えている。
じゃあ、私には道が1つしかないよ。