ユメ騎士〜イケメン男子達と秘密のアイドル活動始めます〜
あまりに興奮して言ってくれるから、すごく断りにくい……。
それに断ったら、クラスの女の子達にすごく怒られちゃいそうだ。
もちろん、颯人くんに残念がられるのも理由だよ。
でも最近、一加ちゃん達は金切り声を上げていない。
代わりに、心臓が凍りつくような視線が来るんだけど……。
うぅ、身体的にはダメージが来ないけど、精神的には致命傷並みにダメージが……。
「おい、颯人。お前、恵が困ってるぞ!少し離れてやれよ」
玲くんが、私と颯人くんの間に入って、怒鳴った。
なぜか、みんなも怒っている。
私だったら震え上がるのに、颯人くんは少しも動じていない。
「同じ班の人なんだから、コミュニケーションを取るのは当たり前だと思うけど?それに、最近は恵ちゃんがため息ばかりついているから、励まそうと思ったんだよ。それを邪魔するのは、どうかと思うよ」
その言葉に、6人は下唇を噛んだ。
みんな反論ができないみたい。
その様子に、仕方がないんじゃないかって思った。
だって、颯人くんの言う通りなんだもの。
だから、私もなにも言うことができなかった。