ユメ騎士〜イケメン男子達と秘密のアイドル活動始めます〜
みんなが長い間黙っていたから、颯人くんはせせら笑いをした。
「ほら、そんなに僕に文句があるなら、まずもっと恵ちゃんのことを考えてみなよ。ねぇ、恵ちゃん。今日は僕と帰ろうよ。送ってあげるから」
「えぇっと……?」
驚いて、私は思わず動揺した。
目を泳がせていると、玲くんが私の手を取って引っ張った。
そして、玲くんの胸の中にすっぽりと収まってしまった。
ほえ!?
「お前、なに言ってんだよ。それに、お前の家は反対方面だろうが!」
さっきよりも大きい声を出した玲くん。
同意するように、他の5人は首を縦に振っている。
あの〜みなさん?
勝手に話を進めないでほしいんですけど……。
私の意見はないの?
「そこまで言うのは……」
颯人くんは玲くんの声にビビらず、途中まで声を張り上げて、その後は6人に近づいてヒソヒソ声で話し始めた。
7人で話し始めていると、颯人くん以外の6人は顔を険しくさせた。
かと思ったら、顔を苺のように真っ赤にさせたり、氷のように真っ青になったりした。