ユメ騎士〜イケメン男子達と秘密のアイドル活動始めます〜
体が一瞬軽くなったけど、すぐにぼくは手が届きそうな木の枝に捕まった。
「ハァハァ」
さ、さすがにこの高さまで飛ぶのはかなりしんどいよ〜。
でも同時に、ぼくの中にすごい達成感が生まれた。
だって、まさかの2mも飛ぶことができたんだよ!
ぼく、やっぱりみんなよりジャンプ力があったみたい!
今度みんなに自慢しちゃおう!って、そんなこと考える前に、子猫の方を見ないとね。
子猫の方を見ると、小刻みに震えて、すごく怯えていた。
本当に怖かったんだなぁ。
「大丈夫だよ〜。こっちにおいで?」
ぼくは微笑みながら、手を差し伸べた。
子猫は最初は怯えていたけど、ゆっくりとぼくの方に来て、手の上に乗ってくれた。
よかった。
ぼくは子猫を落とさないように、優しく抱いた。
その子がぼくの腕の中で丸まっているのを見ると、すっごく可愛い!
癒される〜!
しばらくして落ち着いたのか、子猫はぼくの手をペロペロと舐め始めた。
「フフフ、くすぐったいよ」
笑いながら、さっと降りて子猫を降ろしてあげた。
もう怖くないみたい。
ゴロゴロと喉を鳴らした後、そそくさといなくなった。
よかった。
じゃあ、まためぐみんを探さないと。
ぼくはそう意志を強く持って、歩き始めた。
***